TOEICは500点いかなかったような、非常に停滞していた時期があったのだが、それでもTOEICのスコアシートの「文法が理解できているか」の項目はは90%以上取れていた。
その後、TOEIC公式やその他のTOEIC教材などを使ってある程度解いたらTOEIC的文法問題のコツは掴めたので、その後はほぼ100%だった。
久々にTOEICを受けた時というのは、「英語ができそうな大学を出ているからある程度喋れる」という自分と周りの思い込みによって、日本に住み、日本語を勉強中のアメリカ人とたまに会って英会話もどきをしたり、ケーブルテレビでCNNを視聴するなどしていたが、勉強らしい勉強は全然はしていなかった。

ほとんど、大学受験の貯金だけで文法問題は90%以上取っていたと言える。
実は英文法や構文の知識は真に身につければなかなか忘れない
久々にTOEICを受けた時というのは30歳手前ごろだったので、大学受験からは10年ほど経っていた。
しかしほとんど無対策で文法問題は90%以上取れていた(それでもトータルで500点いかなかったのだから、その他の惨状についてお察しいただけよう)。
もちろん、時間はかかっていたので、TOEICのスコアを上げるためには速やかに読解に移れるよう、慣れてスピードアップする必要はあった。
ここで慣れるというのは、「ああ、この問題はこういうタイプだな」と瞬時に判断するということ。こういうのはテクニック的なことである。
しかし、英文法というものを長年勉強していなかったにもかかわらず、TOEICで文法問題として問われるようなものは簡単に正解を選ぶことができた。
これはひとえに、高校生の時の勉強のおかげである。
英文法といっても、イディオム的なものだったり、そうした知識的なところはもちろん長年勉強していなければ基本的なものを除いて忘れてしまうものも多いが、そうではなくてセンテンスを作る際の構成力とか、語順といったものは、勉強した時にしっかり腑に落ちていれば実は忘れないものなのだ。
どう勉強すれば腑に落ちるのか?
自分の場合は、この本で勉強したことが、その後の英語人生を変えたんじゃないかと思う。
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(当然、自分が使っていた時とは装丁が異なり、何度か改訂されているようだが、この山口俊治先生というのは変わらない)
「英文法講義の実況中継」の素晴らしさ
この本は、英語の構造というものを根本的なところから叩き込むように教えてくれる本である。
例えば、be動詞の役割、それは「=」である、ということなど。
これを読んだのは高校2年の時で、それまで学校で英語を学んでいたが、ものすごく基本的なところなのに、それまで漫然と流したまま扱う英語のレベルが高くなり、何か表面的なまま来てしまっていた、と強く思ったものである。
自分はそれまで、SVOとか構文を分ける、ということに無意味さを感じていて、そんな風に考えるから日本人は英語できないんだ、などと小生意気に思ってたのだが、この本を読んで英語の構造というものがはっきりわかったと記憶している。
この感覚というのは、単に英文法の問題じゃなくて、読むにも書くにも、そして喋るにも絶対必須。なぜなら日本語と英語は全く言語的な要素が似ても似つかないので、もうある程度の年齢になってしまって言語脳が日本語である限り、英語という別言語の構造を自然に把握するってなかなかできない。
言語脳に全然違う別チャネルを作るのだから、日本語によって影響された感覚に「英語はこういうもの」と叩き込まなければならない。
実況中継シリーズというのは元々予備校の授業を文字起こししている、といったもので、自分は世界史講義の実況中継なんかもかなり気に入っていた。
何しろスラスラ読めて、英文法講義の実況中継の方でも学校に行きながら、1週間とかからず読めてしまったと記憶している。
他の英文法の参考書とか問題集と違って、取り組む、というものじゃなくて、あくまで読書感覚だったと思う。
TOEICのPart5や6に特化した本をやるのもいいけれど、その前に英語というものを捉えるためにも、ぜひ英文法講義の実況中継を読むことをオススメしたい。
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