前回の
からの続きになるが、今回は2年半ほどかかってTOEIC730点からひとまず目標にしていた900点台を超えるようになるまでにしていたことや、ちょっと行き詰まったりした話などを生々しく書いていこうと思う。
TOEIC900点というのは、超えてみるとあまり大したことなく、実際930点あったところからMBA留学を思い立ち、IELTSの問題をやってみたところあまりの難易度の違いに愕然とした。
今になって思うと、大体「TOEIC900点を超えてからが入り口」という感じだが、それでもTOEIC700点台の時点ではどうしても到達したい夢のスコアだった。
きっとここを目指してスランプに陥っている人も多いと思うので、今日は自分が陥った苦境について赤裸々に書いていきたい。
TOEIC730点を超えてから半年ほどで800点を超えて転職
2007年11月ごろだったと思うが、ようやくしばらく目標にしていたTOEIC700点台に到達することができた。
この頃の実感は、今思うと恥ずかしいが、「自分は結構英語が話せる」と錯覚して、フィリピン系のオンライン英会話やGlobalEnglishのレッスンを楽しみ始めていた頃だった。
半年ぐらい経ち、800点台に到達していた自分は「よく求人情報を見ているとTOEIC800点以上とあるから」と転職活動を開始し、あっさり決まる。(リーマンショック直前だったので、それなりに安定していた。数ヶ月ずれたらこうはいかなかっただろう)
しかしそこにはMBA保持者をはじめとした海外経験者がいたので、自分にはあまり英語を使うようなポジションは回ってこなかった。
実際の勉強状況
とりあえずフィリピン系のオンライン英会話やGlobalEnglishのレッスンを続けてはいるものの、CNN Englishのような教材を使ってシャドーイングする、といったようなゴリゴリの勉強は気が向いた時にやるくらいで月に1〜2回、1日に3時間勉強する、という日があるものの、多くはオンライン英会話をやって、講師がチャットボックスにマメに書き込んでくれたのを一読するくらいで終わっていた。
ただし通勤中のリスニングは一応毎日続けてはいた。TOEICの前には公式問題集をボチボチ練習することもあったが、2時間集中して1回分通しでやる、ということはなかなかできなかった。
英語力への自覚
この頃は毎日とか一日置きくらいのペースでフィリピン系のオンライン英会話やGlobalEnglishのグループレッスンで話していたので(以前書いたが、現在GlobalEnglishは毎日のレッスン参加はできないので、類似のシステムとしてEF English Liveを勧めたい。会話レッスンだけではなく独自で学習を進められるオンライン教材が充実しているし、期間払い制だと、丸っきりサボるということはなくなる)英語を話すということに関してはかなり慣れてきた頃だった。Skypeでコールがあると”Hello”って出る日々だったので、普通の電話を取るときもうっかりHelloと言いそうになることが度々あったくらいである。
そのため、転職した先でアメリカMBA(誰もが知るトップグループではないが、かといって調べると下位校でもなかった)帰りの同僚の英語があまり上手くないんじゃないか、と思うようになっていた。
今から思うと、彼は発音などがよろしくなく、大人になってからの努力型なのでそう思えてしまったのだが、語彙力などは当然彼のほうがはるかに上だっただろうと思う。
自分がMBAホルダーになってから気づいたことだが、世の中、英語学習をしつつも自分の英語力をしっかり証明できるようなものがないと、「英語圏でMBAを取った」という人物に嫉妬のような感情を抱いてしまうのだ。もちろんその人が有無を言わさないような英語力ならただ感心するだけだっただろうが、そこまで納得させられるようなものじゃないと、「MBAのくせに」という感情が湧いてしまう。
当時、「ひょっとして自分の方が英語うまいんじゃないだろうか」と思っていたことは勘違いとしかいいようがなく、非常に恥ずかしいと思っているが、その勘違いのおかげで「自分もMBAにいける」と思えたことは良かったとも言える(苦笑)。
しかし800点を超えてから900点台に到達するまでは2年以上かかる
800点台に到達したのは2008年の5月頃。その後に転職活動をして即7月に決まったのでよく覚えている。
700点台から800点台へは半年ほどしかかからなかったが、ここから900点台への道のりは思ったようにはいかなかった。
この間、TOEICは5回ほど受けたと記憶している。とりあえず海外に支店がいくつかあって、折衝の多い職場だったので、あまり英語に関与していない社員もTOEICを話題にしていて、自分もいざとなったらTOEIC900ごえの印籠をかざして英語をもっと使うような立場になれないだろうか、と考えてもいた。
いろんな英語学習者のブログを読んでいたが、中にはTOEIC600点台から1年経たずして900点を超えた、という人もいたりして(ただ、その体験記は並々ならぬ努力の日々が綴られたものだったが)次こそは自分も、と思うのだが、最初の3回は800点台前半に留まるどころか、2回目は700点台に落ちてしまうことさえあった。(2009年夏頃)
なかなか結果が出ないので腐っていた時期だったが、4回目にして(2010年の3月頃ではなかったか)885点を取り、900点まで目前ということもあって俄然やる気を出したのを覚えている。
そしてついに2010年9月ごろに910点をマーク。もう一度受けて800点台を取るのが怖くてしばらく受けなかったが、2011年夏頃に受けて930点をマークしていた。
実際の勉強状況
実はそれなりに仕事が忙しくなっていたのと、他にも勉強することがあったし、付き合いというものも多くなっていたので、ますます勉強できないでいた。時々教材を買っては少しやってみるという程度。GlobalEnglishのシステムがちょうど変わった頃だったと記憶していて、それを機に契約をやめた。この頃はフィリピン系のオンライン英会話で特に気に入った講師のレッスンだけに絞っていたので、週に25分1コマを月に10コマ程度としていたと思う。またCNN Englishのようなものを時々買って、一部シャドーイングをするなど。
そしてなぜ900点台に到達しないかときちんと考えてみたら、ネックは相変わらずPart3、Part4のリスニングで、Part2のように一文ならば大体分かるようになっていたが、ダイアログやアナウンスなどを聴くとなると途中で聴き取れないで混乱してしまうということが多かった。そこで何をやったかというと、これはもうひたすら公式問題集のPart3やPart4をやるという感じ。
この頃の勉強が直接効いて900点台に到達したというよりは、以前からの蓄積が急に結びついて花開いた、という感じが大きいと思う。
英語力への自覚
求人情報にありがちな「TOEIC800点以上」というものが全く大したことがない、ということがわかりかけてきた頃。
上で書いたように、Part3や4に対して、まだ全てを確信的に分かるというよりは、部分的に聴き取れる感じで、先に設問を読んでヒントにしないと厳しいものがあった。TOEICでスコアを取るには、その手法は絶対有効なので実践していたが、反面「これでいいのか」という気持ちがいつもあった。
オンライン英会話である程度リスニング力は伸びても、一対一で話しているのと、自分が外側にいて聴きとるのが違って、後者が難しいということが分かるようになっていた頃だった。
実は自分は英語耳ドリルの他にAmerican Accent Trainingという本を最初の方だけ興味本位でやってみたことがあり、そのため発音やイントネーションなどに関してよく褒められていた。そのせいもあってか、職場のあちこちからゴリゴリの日本語英語を話しているのが聴こえてくると「自分の方が上手い」と思ってしまうところがあったが、ある日電話会議に同席していると、そうした日本語英語を話している人の方がリスニング力は上かもしれない?と思わせられることもあった。
TOEIC900点に達してからは、またそれなりに自信も付いていたのだが、リスニングへのコンプレックスが以前よりも高くなっていた頃である。
思えば、それ以前は英語力がないからこそ、井の中の蛙ともいうべきか自分の英語力のなさに気づかず、「できる」という方に自信を持っていたのだが、ある程度できるようになって己のレベルの低さを自覚し始めた頃と言うべきか。
そんな頃であった。
思ったよりも長引いてしまったが、次回はその辺りからMBA留学を思い立ち、短期決戦でIELTSにのぞんだ頃までを振り返ろうと思う。
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