TOEIC900点を超えてから「MBA」が浮かび、英語条件のIELTS7.0を取るまで

前回、TOEIC800点台を取って転職したものの、そこから900点台に到達するまでかなり時間がかかっていたことについて書いた。

TOEIC500点未満からMBAまでの英語力の変遷まとめ(2)TOEIC 700点台から900点超えまでの2年半
前回の からの続きになるが、今回は2年半ほどかかってTOEIC730点からひとまず目標にしていた900点台を超えるようになるまでにしていたことや、ちょっと行き詰まったりした話などを生々しく書いていこうと思う。 TOEIC...

2011年夏頃、2回目の900点台(930点)を取り、実際思い描いていた「TOEIC900点台」の英語力と自分の英語力への自覚が乖離しているのが気になったが、とりあえずはこれで転職した社内での立場も変わるかと期待したが、そうでもなかった。

そこへの失望と、そして2011年は日本が大震災と原発事故に見舞われた年であり、国全体が悲観的になっている時で、徐々に自分は 「MBA留学したい」という希望を具体的に抱くようになっていた。

ちょうど円高ポンド安がきている時で、「今英国に留学するのは安く済んで良いのではないか」と思える時だった。

その勢いで英国大学院留学についての窓口やその説明会に参加などしてしまい、あっという間に留学を決めてしまった。

そして3年と少し経っていたこともあり、関わっていた仕事が終わりそうなタイミングで申し出て(留学のためとは言わなかった)退職までしてしまった。

今日はそんな背水の陣の状態から短期間で条件のIELTS7.0をギリギリでクリアしたところについて語ろうと思う。

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IELTSの受験可能回数が少ない!申し込んでから対策本を始めてTOEICとの難度の落差に青ざめる

出願については後日書こうと思うが、2011年の秋頃に思い立った自分は、1ヶ月ほどで情報を収集して出願する学校を決め、何しろ大学から卒業して時間が経っているので、教授からの推薦状を得ることに時間がかかったり、前の会社の上司に頭を下げたりしていた。

今から思うと、2011年の秋も深まった頃に思いついて2012年の9月の入学に間に合わせるというのはかなり無謀で、入学してみたらそんな人はいなかった。

もっと普通は何年もかけて準備するものだと知ったのは入学して日本人と話してみてから知ったのだが、当時の自分は「とにかくこの超円高基調のうちに留学をしたいし、もういい年齢だ」という焦りがあり、なんとか実現したかった。

TOEICとIELTSのスコア換算表は全くあてにならない

自分がそんなに呑気に構えていたのには訳があった。

TOEIC930点というスコアだとIELTS7.0に相当するレンジになっている換算表を見かけたからである。

本当にこれはトリッキーで、この換算表は、IELTSのこのスコアなら、TOEICでは最低これくらいは取れる、という見立てくらいに思った方が良い。

逆は真ならずで、TOEICのスコアからIELTSでこれくらい取れると思ってはいけない

なぜなら難易度が段違いに違うからである。

TOEICはビジネス英語とはいうが、正確には「オフィスにおける一般会話」だろう。事務的な、浅い会話が成立しているくらいのレベルなのである。

しかしIELTSのacademicとなると、その名の通り、大学、大学院でやっていける英語力を証明するための試験であるから、語彙を含め、段違いに難しい。 例えていうなら、公立の小学校でいつもテストで満点を取って中学受験をしようと高レベルの塾のテストを受けて撃沈するような感じなのだ。

IELTS対策で取り組んだ本について、実際の試験を受けての感想

あと、最初に取り組んだ本が簡単すぎたのに、それで変な自信をつけてしまったのが良くなかった。

IELTS実践トレーニングという本をやって、採点してみると、6.5~7.0くらい取れそうな手応えだった。

そこで安心してしまい、IELTS対策よりも出願対策に精を出してしまった記憶がある。出願が終わり、あとは大学が要求するIELTSスコアを出すだけ、という時、すでにIELTSは数週間後に迫っていた。

そこで今度はPRACTICE TESTS PLUS 2 IELTSをやってみると、得意なはずのリーティングの段階からまるで歯が立たない。

7.0どころか6.0も危ないのではないかという出来栄えで、戦々恐々としていた。 しかしPRACTICE TESTS PLUS 2 IELTSをやり込んでからCambridgeから出ているのをやってみると、少しはできる感じで、どうやらPRACTICE TESTS PLUS 2 IELTSは本番よりやや難しめのようだった。

とりあえず、「やばいぞ」という手応えを感じたおかげで、2週間はみっちり朝から晩まで勉強する日々が続き、ギリギリで7.0をクリアしたという格好だ。

とはいえ、実はオンライン上だが専任コーチに5ヶ月ついていた

とはいえ、さすがにスピーキングなども合わせて数週間で仕上げた、と言ったら嘘である。

実はMBAへの出願を決めたあたりに、たまたま人の紹介で非常に評判のいい講師を見つけることができていた。

この人はカナダ人であり、大学はアメリカの某名門大学出身なのだが、オンラインティーチングの学校を自ら立ち上げていて、フィリピンに拠点を置いていたので、ネイティブ講師とはいえ格安だった。

TESOL(国際的に最も信頼できる英語教授法の資格)を持っていて、経験も豊富であり、各国人の特徴も熟知していて非常にプロフェッショナルな人だった。 この人から週に3回ほど50分授業を受けていたのだが、その5ヶ月で一気に自分の英語力を押し上げてもらったと思う。

この人に申し込んだ段階で、IELTSの目標のことを話していたため、スピーキングだけではなくライティングなどの課題も先生の方で目標に合わせるように組んでいてもらっていたと思う。

この人のオンラインスクールは日本語のサイトなどはないため、本当にたまたま紹介してくれる人がいて受講できたのだが、それまで受けていた格安のフィリピン系オンラインコースとは異なり、自分の英語力と目標に合わせてしっかりとマネジメントされていたという実感があった。 (ちなみに何年か前に、過労で倒れて生徒を他の先生に引き渡して、半ば引退…という話を、紹介してくれた人に聞いた)

それまで長年かけて、自分なりに続けてきたという下地があったから、とも思っているが、やはりここまで管理された5ヶ月の伸びは凄かったと思う。

フィットネスの専任指導で「結果にコミットする」で有名になったライザップが英語で同じように個人指導で目標まで引き上げるコースを作ったということで、あの時のことを思い出す。

やはりマイペースでやるのは時間がかかり過ぎるし、自分のことも客観的に見られていないのは効率が悪いため、一回どこかでプロによって徹底的にマネジメントして貰う時期を作るのがベストだと思う。

語学というのは、ほぼ一生続けていなくてはならないものだが、一回他人の管理のもと、徹底的に取り組み、短期間に大きくジャンプしておくことで、後々にその成功体験が残り、語学学習を続ける原動力ともなると思う。

今思うと、自分はTOEIC900を超えてからIELTS対策としてこういうのを入れたが、もっと早い段階で入れておいたら、もっと早く到達できたのかな…という気がしている。ほぼ独学で上級の入り口まで到達した自分は偉いなと我ながら思っているが、やはり仕事が忙しいなどの言い訳もあって、時間がかかりすぎた、と思う。

40も過ぎた今、20代から30代で英語ができるかどうかというのは人生がガラリと変わるほどのことで、少しでも早くその域に達した方がいいと思う。 個人的にはコスパとしては、英語の方がリバウンドのようなこともなく、確実にその後に好転的に繋がっていくので大金を投じる価値はあると思う。

実はMBA取得後、欧州の他国に渡って現地語の学校に通った経験から言えば、やはりオンラインより対面の指導の方が自分への刺激という意味では大きいな、と改めて思ったのだが、自分は英語に関してはオンラインでの指導で伸ばしてきたので、通う時間などない方はこちらでもいいかもしれない。

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