身に付けたい英語12:[to the bone],[hit the ground running]

このカテゴリー「身に付けたい英単語/フレーズ」では、英国でMBAを修了した筆者が、日々「これはまだ自分に身についていないな…」と思った英単語や熟語、フレーズ、表現などを忘備録的に書き留めていく。

自分にとって新出のもの、というよりは

読んだり、人が言っているのを聴いて意味はわかるが、自分の中に落とし込めていないもの

を積極的に書いていきたいと思う。つまり、まだ自分の口から自然に出てきてないものである。

MBAホルダーとして続ける英語学習:上級こそ杉田敏先生のビジネス英語は最強
荷物を整理していたら「NHKラジオ やさしいビジネス英語」の97年12月号〜98年3月号テキストが出てきた。当時は「こんな表現までキリがない」と感じていたが、一応上級者と名乗れるようになった今、ネイティブと本当に対等に話せるようになるためには必要だと思えるものばかり。今やっている勉強法を紹介したい。

今回は現在復習中の昔のNHKラジオ、ビジネス英会話1998年1月号から。

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to the bone : 徹底的に、最小限まで

1998年1月14日の回でVocabulary Buildingになっていた表現。

これはたまにドラマなどでも耳にする。

「骨まで」→「徹底的に、最小限まで」というのは色んなものを削っていって最後、大事な骨組みまでいく、とイメージするとわかりやすい。

日本語にはもっとおどろおどろしい「骨の髄まで」という言い方があるが、これとはちょっと使い方が異なるものの、イメージは似ている。

 

ビニュエットの中では

Companies tend to pare business trips to the bone, so there’s no time to waste.
(会社は出張を最小限まで減らしたがるので、余分な時間はないのです)

 

Vocabulary Buildingでの例文は

Even with a double income, the Hays need to cut household costs to the bone.
(共働きの収入があっても、ヘイズ家は家計費を徹底的に切り詰めなければならない)

 

こちらでの例文も似た感じ

The company has cut costs to the bone in an effort to save money.
(その会社は節約のため経費を徹底的に削減している)

 

ただ、「凍える」とか「寒気がした」というシーンで多用されることも多いようである。

We were frozen to the bone.(我々は骨まで凍えていた)
The threatening look in his eyes chilled me to the bone.(彼の脅迫的な目つきで私は骨までゾッとした)

 

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hit the ground running : 着いた途端に業務に着手する

これは、

MBAホルダーとして続ける英語学習:上級こそ杉田敏先生のビジネス英語は最強
荷物を整理していたら「NHKラジオ やさしいビジネス英語」の97年12月号〜98年3月号テキストが出てきた。当時は「こんな表現までキリがない」と感じていたが、一応上級者と名乗れるようになった今、ネイティブと本当に対等に話せるようになるためには必要だと思えるものばかり。今やっている勉強法を紹介したい。

でも

例えば、hit the ground runningという表現が出てくる。これは「すぐに全力で(業務に)着手する」という意味だが、当時はこんな表現キリがないと感じていた。

仕事でたまに英語で会話することがあっても、とても必要とは思えない。
(中略)
“hit the ground running”とネイティブが言って理解できるだけではなく、自分の口から普通にするっと言えるようになりたいのだ。

と出してるのだが、

本当にこういう表現が使えてこそ、ネイティブに侮られず交渉したり会話したりできるような気がする。

そこまで流暢じゃなくても通じる、というのも本当なのだが、英語圏の人間というのは非英語圏、それも日本人のような言語が全く異なる外国人が英語を話すということを真に理解してる人は少ない。

頭で分かっていても、言語の「幼さ」ゆえに軽く見られてしまう…という理不尽極まりないが、それが現実なのである。

 

さて、この”hit the ground running”、NHKラジオ、ビジネス英会話98年1月号では、今時(というのは1998年当時の今時だが…)の出張は経費も抑えられてて日程も最小限に組まれている、ということの話の流れで、

Besides having to hit the ground running, we don’t have time to go off sightseeing. (着いた途端に仕事を始めなければならないばかりか、観光に出かける時間もない)

 

Vocabulary Buildingの例文としては

His flight landed two hours late, so Jay hit the ground running and didn’t rest till he’d made all his sales calls.
(飛行機が2時間も遅れたので、ジェイは着いてすぐに仕事に取りかかり、全ての得意先を回るまで休みを取らなかった)

想像すると、ちょっと疲れてしまうような状況…

 

この表現に関しては、このページでたくさん定義が載っている上に語源も解説されている。

“hit the ground running”とは…

To  begin  something  energetically  and  successfully.(何かに精力的に取り掛かって成功させる)
to  start  the  day  very  energetically.(精力的に1日を始める)
Seize an  opportunity;  begin at  full  speed.(機会をつかんでフルスピードで臨む)
If  you  hit  the  ground  running,  you  start a  new  activity  with  great  energy  and  enthusiasm,  working  effectively  from  the  beginning.
(hit the ground runningとは、多大なエネルギーと情熱を持って行動に移し、最初から効率的に働くこと)
start  something  and  proceed at a  fast  pace  with  enthusiasm.(情熱を持って速いペースで何かを始めて進める)
To  begin a  venture  with  great  energy,  involvement,  and  competence.
(挑戦的なことを、多大なエネルギーと関わり、能力をもって始めること)
To  seize an  opportunity at  the  earliest  possible  moment.
(機会をいちはやく掴むこと)

ここまで定義を読めば、もうかなりイメージが定着するのではないだろうか。

 

とにかく最初からがむしゃらに取り組む、というイメージである。

 

語源についても同じページで2箇所解説があった。

The  origin of  this  term is  disputed. It  may  come  from  troops  dropped  into a  combat  zone,  from  stowaways  jumping  off a  freight  train as it  nears  the  station, or  from  Pony  Express  riders  avoiding  delay  when  they  changed  mounts.
この語源は議論されている。敵地に落とされてしまった軍隊からきている、貨物車にひそんでいた無賃乗車の人が駅に近づいた時に飛び降りることから、または馬での配達人が貨物の上げ下ろしの時に遅延を避けた様子からきているとも。
もう一つの方も結構重複しているが、第2次大戦中の米軍における指示だという説についてもう少し書かれていて
as an  instruction  given to  paratroopers  (as to  what to do  when  they  land), or to  soldiers  dropped  into a  combat  zone by  helicopter, or to  naval  personnel  landing on a  beach.
(落下傘部隊が着地した時にどうすべきかという指示、もしくはヘリコプターで敵地に嫡子してしまった軍人へ、もしくはビーチについた海軍への指示として

と書かれている。

起源はアメリカらしいが、英国人にも知られた慣用表現である。

 

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