インド人訛りと日本人訛りの英語は別次元なので開き直ってはいけない

よく、

英語は英国人やアメリカ人の母語であるだけではなく共通語としての英語なのだから色んな訛りがあっていい

という言説を聞くことがある。

これ自体には同意見であるのだが、MBAでとある日本人が

自分は(日本人)訛りを気にしてたけど、インド人が堂々と訛りながら話しているのを聞いて、開き直ることにした

と言っていた。

当時はMBAも始まる頃で、渡英して間もない頃だったので「そうだな」と思ったものだが、今は

インド訛りは日本人訛りと次元が違う

と考えている。

 

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イギリス連邦諸国(旧も含む)の英語は認識されている

54ヵ国が加盟する英連邦(Commonwealth of Nations)とは

以前、英国がイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドから成るため、「イギリス連邦=UK」と勘違いしている人がいた。

これは日本語が悪いのだと思うが、全く違う。

このように英(イギリス)連邦について日本人間ではあまり認知されていない気がするので、とりあえず説明すると、これは英語での”Commonwealth of Nations”である。

これは何なのかと言えば、英国の旧植民地諸国のゆるい連合体、みたいなものである。

 

英国が7つの海を制した、というのはご存知の方も多いと思うが、とにかく英国は19世紀を中心に領土を拡大しまくった。

今では多くが独立国ではあるのだが、現在は英国を含み54カ国がこのゆるい連合体を成している。

そのうち16カ国(オーストラリア、ニュージーランド、カナダ他)が今でもエリザベス女王の配下となっている(普段は女王は英国にいるので総督がおり、各国の政治首脳は首相である)。

インドの場合は英連邦ではあるが、独立後数年で共和国となり、女王の配下ではない。

 

Commonwealthの英語が認識されている…とは

もちろん54ヵ国、加盟国はアジアからアフリカからカリブ海から広範囲に渡り、それぞれにアクセントは異なると思うので彼らの訛りが普遍的に認知されていると言いたいわけではない。

ただ、それらの国の多くは

現地語と同じくらいの比重で英語が使われている国

なのである。

国民全員が流暢に英語が操れるわけではないものの、多くの国では中等教育(国によっては初等教育から)から学校での言語が英語ということが多い。

これは英語の授業があるのではなくて、使用言語が英語ということである。

なぜなら、こうした国の「現地語」というのは日本と異なり、多言語である。

例えばアフリカといえば、19世紀に英国フランスを中心にヨーロッパが勝手に線を引いて領土を決めたのが現在にまで至る国境線である。(だから直線も多いのである)

乱暴に言えば、全く違う言語を話す民族が一つの国にまとめられたので、同じ国の中でも各民族の言語同士では通じないのである。

だから旧英領地域なら英語、旧フランス領地域ならフランス語が共通語となっているのである。

アフリカとインドでは経緯が異なるが、インドもヒンディー語が有名ではあるが、ヒンディー語を母語とする人々はインド全体の18%ということである(ただし母語ではないがヒンディー語ができる人を合わせた割合は倍くらいということだが、それでも4割にも満たない)。

 

そういう事情もあって、田舎で「生まれてから死ぬまでこの村で暮らす」というような人を除けば、英語が全くできないと国内でも身動きができなくなってくる。

中等教育を修了している人ならそこそこ話せるし、大卒の人は完全に話せる。

国の放送なども他の公用語などと共に英語(英米などのメディアだけではなくその国特有の)でなされてるのだ。

 

そしてBBCなどをはじめ、主要な英語放送は彼らの英語をそのまま流すし(時々日本でいうテロップ的な役割の字幕はつくとしても)、それを英国人だけではなく、世界中の英語圏、もしくは英語を解する人々が見ているのだ。

インドに限らず、これは多くのイギリス連邦諸国がそうなのである。

 

日本人訛りというのは、種類として確立しえない

我々は日本人なので「日本人訛り」というものは強く認識している。

ロンドンなどにいると、「お、日本人の英語が聴こえる」ということは結構あった。

しかし、英語のネイティブで「あれは日本人訛りだな」とわかる人は、英語を日本人に教えたことがあるとか、日本に住んだことがあるとか、日系の会社に勤めた経験がある人くらいではないだろうか。

当然そういう人は全体から見れば極少であり、

殆どの人が日本人訛りの英語には耳慣れていない

ものなのである。

そのため、例えば英国人やアメリカ人が訛りの強いインド人に会って、ちょっと聴き取りにくい、と感じたとしても「インド人が訛っているな」という感覚なので、どうにか聴き取ろうとする。

しかしこれが相手が日本人で、バリバリのカタカナ的発音だったら

「あ、この外国人何言ってるかわからん。これは英語でさえないかもしれん」

と匙を投げる人が多く出てくるのが現実である。

 

インド訛りをわからない、というのは問題だが、日本人訛りがわからないのは事実でしかない

もし英国人やアメリカ人が訛りの強いインド人に「おまえ何言ってるかわかんねーよ」と言ったとしても、それは日本で地方訛りの強い人を馬鹿にするつもりで「何言ってるかわかんねーよ」というのと同じ感覚なのだ。つまり差別的な態度というわけである。

だからインド人の方も怯まない。相手が無法者でそういうことをいう、と思うからである。

これはともすれば「レイシスト」と訴えることもできることだ。

しかし…日本人訛りがわからないのは事実そうで、レイシストでも何でもない善良な人でも

「ちょっとわからない」

と困惑せざるをえない。

 

そうなると日本人の国民性としても、インド人みたいに「自分は英語を話している」という堂々とした自信を持ち続けることはできない人が多いから、通じていない、と悟ったところで狼狽してしまうし、それが相手に「やはりこの人は英語が話せない」と思わせてしまい、会話が成立しないのである。

 

イントネーションはともかく、発音はカタカナから離れなければ通じない

カタカナ英語の何が悪いかというと、その「子音+母音」という塊で発音する発想だと子音だけの発音ができなかったり、syllable(音節)がめちゃくちゃになるので、本当に似ても似つかない発音になってしまう。

例えば、orangeはor-angeという2音節なのだが、「オレンジ」と思って発音すると4音節になってしまう。たとえRの発音に気をつけたとしても、4音節的に発音してる限り、駄目である。

 

実はMBAの時にもそういう日本人がいて、彼の場合は某一流企業からの社費留学だったので…下駄があったのか?よくわからないのだが、よくIELTS7.0を取れたな、と思う発音だった。たとえスピーキング以外で稼いだのだとしても、あの発音(音節を取れていない)でリスニングができるのが不思議だ。

そして彼はやはり「ちょっと英語が…」とクラスのほぼ全員から思われていて、親しまれてはいたのだが、少し下に見られているというか、皆無意識だと思うのだがそういうところがあった。

彼らは日本語がわからないわけだから、頭ではわかっていても、ついつい英語力で彼の知力などを判断してしまうからだ。

 

だから通じる程度にはやはり発音というものは矯正していかないと仕方がない。

 

私の場合はMBAなど考えていなかった、TOEICも500点を下回ってしまったような散々な時に

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この本を著者の指示通りに愚直にやった。家で一人で歌ったりして、巻末の発音練習をする、という毎日を過ごしていたのだが、当時はたまに

こんなことやるより、TOEICの対策本をやる方がいいかな

と迷うこともあった。

それでも、

TOEICで高スコアを取って英語を使うところに転職できても、それで喋れなかったら本末転倒だろう

と思って、コツコツ続けたのだ。

 

後に

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をやったりもしたが(当時は数年後に英国に渡るとは思っていなかった)、アクセントはともかく、英語の音節というものが感覚的にわかるようになったのは大きな財産だと思う。

 

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