ホリエモンが「留学は時代遅れ」と言っているけど、正しいとも間違いとも言える

堀江貴文氏がYoutubeで「留学は不要(時代遅れ)」と言ったのが物議を醸していたので見てみた。

本人がどこまで本当にそう考えているのかは定かではないが(物議を醸す発言をするのは彼のビジネス手法の一つである)、とりあえずこれについての自分の感想としては

まあ、ある意味正しくはあるが、そんな単純な話ではない

ということである。

ちなみに自分自身は、

“留学なし”であるレベルまでの英語力を身につけ、MBA留学をした

とも言えるので、そういう観点からも語ってみたいと思う。

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事実、英語を“ある程度”話せるようになるだけなら留学なしで可能

これは今までも何回か書いてきたことだが

【留学環境は自宅で作れる】休校/自宅待機期間中にオンライン英会話で英語漬けになる機会と捉えよう
緊急事態宣言も5月いっぱいに延長されたということで、またそれまでどう過ごそうと考えている人は多いと思う。連休後はテレワークや学校の課題があるとしても、通勤通学の時間がない分を持て余してる人もいると思う。ここで何か差をつける…英語に集中する絶好の機会でもある。
【自宅を留学環境に】コロナウイルスが渦巻く今、BBCやCNNが一番見やすい
日本にいながらにして、留学してるのに近い環境を作ることは、現代はかなり簡単である。その一つがBBCやCNNを見ることだが、「でも他に日本の番組という誘惑もあるのに続けられない」と思うかもしれない。しかしコロナウイルスほど「世界共通の話題」として強いものはない。今こそ英語で報道番組を見る習慣が簡単に身につく時である。

現代は自宅にいながらにして、驚くほどの低コストで留学しているのと同じくらい英語漬けの環境にすることは可能である。

実際、自分も2006年とか2007年ごろだと思うが、Webカメラとマイクを買い込み、Windows XP環境でオンライン英会話を始めた。

MBAホルダーが語る昔話(3) GlobalEnglishとの出会い。これこそが後年MBA留学できるまでの英語力に繋がるきっかけ〜毎日ネットでグループ英会話〜
今でも自分の人生を変えてくれたとさえ思うGlobalEnglish。マンツーマンではなくグループレッスンだったからこそ良かったこととは?そして現在では残念ながら毎日のレッスンはできなくなってしまったが、類似かつ更にコスパが良いと思えるEFイングリッシュライブのお勧めできる理由とは?

徐々にSkypeを使ったマンツーマンレッスン、フィリピン人講師による激安なサービスが出始め、自分は大学生の頃に3週間ほどニューヨークの語学学校に通ったことがあるが、

これなら月1万円以下で、あの語学学校に通っているより話す機会があるな

と思ったものである。

もちろん「さあ話しなさい」という機会があったからといって、たちまち話せるわけはなく、インプットというものも必要なのだが、それもBBCやCNN、そして海外ドラマなどを見放題見れば、なまじ留学してテレビのない部屋でついつい日本語でネットをする生活よりも英語漬けになることはできる。

HuluやNetflixで日英字幕を同時に出して英語ドラマを見ることの効用
自分の時に可能だったら、と思わずにはいられない、HuluやNetflixでの日英同時字幕。PCでChromeというブラウザを使っていれば拡張機能で可能である。日英同時字幕を出しても、日本語の字幕を読むばかりで勉強にならない、というのは半分正解だが、それでも絶対にお勧めである。

よく、あまり国外に出たことがない人が

英語圏に住めば自然に英語が話せるようになる。幼児でも話しているのだから

と言うことがあるが、これはたとえ数週間の語学研修ででも出てみれば「ありえない」とわかることである。

日本でも日本人の幼児が日本語を話しているのは、赤ん坊の時から絶えず赤ちゃんに相応しい言葉で親やその他の大人が話しかけ続け、年齢に合わせた幼児番組をみたり、絵本を読んでもらったり、幼稚園で年齢に合わせた言葉で教えられたりした結果である。

当たり前の話なのだが、大人や、若くても高校生という年齢の外国人に向かって、意思の疎通がはかれていないのに辛抱強く話し続ける現地人はいない。

しかも、その言語は幼児のレベルに過ぎず、大人が到達しても「話せる」と思えるレベルではない。

幼児だから「話している」とされるレベルであり、大人がそれだと「カタコト」なのである。

ここになぜか気づいてない人が多い。

年齢が低いほど語学の吸収力が高いとされる理由。
よく、「年齢が低いほど英語は身に付く」と言われる。実際、駐在員家族を見ていて、家にいるお母さんは論外として、ネイティブ社員の多くいる現地法人に勤めるお父さん、現地の幼稚園や小学校に通う子供で、半年も経つと子供ばかりがすっかり馴染んでいるという例が多い。これは子供の耳が良い、脳が若い、というだけの問題かというとそうではないと思う。

だから、英語圏に住むことで自然に英語が話せるようになることはありえない。住んだところで授業を受けたり、勉強するから英語力がつくのである。

そしてそれは現代は日本にいても可能だということは事実ではある。

だから自分も大学生の時に3週間語学研修に行ったことを除けば、留学なしでMBA入学条件をクリアする程度に英語を身につけることができた

 

とはいえ、留学というのは未経験者には想像もつかないくらいの経験値になる

ただし、だからネットさえあれば留学する必要はない、というのは極論に過ぎるだろうと思う。

まず、英語の面から言っても、英語を話すと言うのは、単に文法や語彙や発音が合っていれば話せるというわけではなく、

英語を話す心で話す

ということであり、これははっきり言って日本にいながらにしてというのは難しいと思う。

これは日本から出たことがない、日本語でしか話さない人には理解されにくいことだと思うのだが、

普段日本語で話している感覚で、ただそれを英語に置き換えていては会話が成立しないのだ。

たとえば、日本人は相槌を打ち過ぎる

自分も国内でいろいろ自分で勉強した結果、「英語圏で暮らすのが初めてなの?若い頃から暮らした経験があるように聴こえる」「他の日本人学生より発音がいい」などと言われるくらいの英語力は身に付けることができた。

しかし、最初の想定していたような会話が終わり、アドリブで話すような段階になると

自分はひたすらンーフー、アーハー、と相槌を打ち、相手が気持ちよく話し続けるだけ

という状況が何ヶ月も続いた。日本語で話す際の「うんうん」とか「ええ、ええ、」とかがンーフー、アーハーに変わっただけである。

英語を話すマインドというのは、「順番に話す、まず聴くのが礼儀」というようなものではない。

そんな礼儀を守っていてはしてやられるだけなのだが、日本語のマインドのまま英語で話してしまうのである。

そうなってくると、いつの間にか力関係が出てくる

よく、「英語なんて、ただのツール。実力があれば完璧に話せなくても大丈夫」などと言われるが、確かに理系の専門分野などではそういうところもあるかもしれないがMBAのような世界では

現実には、結局喋れる人間(ネイティブやインド人など)が主導権を握るようになるのだ。

はっきり言って、後からグループの中で各人が言っていたことを整理すると、イギリス人クラスメートの分析なんて大したことがなかった、それなのにいつの間にかこっちは部下のような扱いになっている…

ということも多いのだ。

そして徐々に、ネイティブやインド人、そこに中国人なども加えてワーワー言ってるところに、自分も強く入っていったり、遮ったり、何より

日本語のマインドで英語を話すのではなく、英語のマインドで英語を話すようになる

ことを覚えていく。

これは決して、英語を教えたり英会話の相手になることが仕事であるオンライン英会話講師とでは身につかないことだし、たとえ日本語に興味があるので互いに話しましょう、というようなLanguage Exchangeの相手とでも難しいと思う。

自分も時折Skypeで話したが、そういう人たちは特異であり、日本の文化や日本人に特別な興味を抱いている。

そして異文化の礼節などをリスペクトする発想があるので、きちんと話す順番を守ったり、察しようとしたりする。

堀江氏が動画の中で、そういう人たちと仲良くなって友達になればいいと言っているが、もちろんそれは良いことではあるが、残念ながらインターネットで英語がイマイチな日本人と仲良くなろうという人は非常に珍しいタイプであり、

留学で揉まれることは、そんな生やさしいものではないのである。

これは経験してみないとわからないことであろうと思う。

日本にいる外国人や、ネットで日本人と継続的に会話しようというような奇特な人と話しているだけでは決してわからない世界があるのである。

また、そうした直接的な英語面の話だけではなく、日本にいては気づかないことも大いにわかるようになる。

自分が留学する前の2000年代、日本には中国人観光客が増え、徐々に中国の経済発展を感じてはいたのだが、やはり心のどこかで「一人当たりGDPを見ても、まだまだ中国の水準が日本に追いつくことはない」という意識があった。

しかしMBAだけではなく、そこの大学のマスターに留学している中国人の怒涛の勢いや金銭感覚などが

まさに80年代の日本人

を思わせるもので、節約して細々とやっている日本人留学生に比べて非常に裕福なのを目の当たりにした思いだった。

当初は「富裕層の子供達だろう…」と考えるところもあったのだが、

結局のところ、中国の中には日本の経済水準を超えてしまった世界と、農村部と、次元の異なる2世界があるのであって、前者に至っては「中国の一部の富裕な層」などではなく、日本の人口以上を占める新世界なので、中国の一人当たりのGDPなどでまだ勝っているなどと思っていてはどうしようもないのである。

中国に行けばもっと実感するところだと思うが、英国にいるだけで一気に現実を見せられた思いだった。

中国人留学生の経済的余裕を見るばかりではなく、それを囲む英国人やその他の人々の意識を見ても、日本の経済大国としての存在感が薄くなっているのを感じたからである。

そうして帰国すると、

未だにそれが今ひとつわかっていない日本人の意識が歯痒い

と感じるようになった。何のことはない、留学前の自分もそうだったのだが。

2020年の現在は、さすがに認識も変わってきているように感じるが、7〜8年ほど前は、まだ実感していない日本人の方が多かったと思う。

他にも、たとえ学生ビザでも外国に住むための手続きを踏んだり、英国でNHS(国民健康保険)に登録して現地の医療制度を知ると、

おや?日本の社会保障制度はそこまで良くもないのではないか

という気づきもあった。

日本にいると、国保などがあるのは珍しいので日本人は恵まれている、と感じていたような気がする。

しかし英国の診察や検査、手術などが基本的に無料であり、英国人もそれを非常に誇りに思っているのを経験して、改めて調べてみると、無料というのは英国や北欧など限られているものの

国保自体は決して特別ではなく、むしろ整備されていない米国が変わっている

ことがわかった。

こうしたことも、もちろん日本にいても知り得ることではあるが、自分の場合は実際に自分が英国のNHSを利用する経験がなければ気づかなかった可能性が高いように思う。

これは一例なのだが、このようにして日本に対する見方や考えもかなり変化した。

知らぬが仏、という言葉もあるが、

やはり生きているからには視野は狭いままでいるより広げていきたいと思う。

自分は留学して非常に良かったと思うし、むしろやはり若い頃から留学したかった、と感じている。

 

ちなみに、英語力の話に戻ると、「英語が話せる」というのには段階があって

「日常会話レベル」ってどのレベル?具体的に「どのくらい」英語を話したいのか、何をすべきか。
「英語話せますか」ーこれほど漠然とした質問はない。英語や外国語について、ある程度のレベルに達した人間なら、「このレベルなら話せると言える」という答え方をしたくなるかもしれない。実際、あなたはどれくらい英語を話せるようになりたいのか。目的別に具体的な学習法も提案する。

結局自意識の話にもなってくるのだが、割と自分は英語が話せる、と思う段階があって、そこを超えると自分がどんなに話せないか自覚する段階になると思ってる。

実は昔、堀江氏はおそらくレアジョブ英会話だったと思うのだが、宣伝企画のようなものでSkypeを使ってレッスンを受けるということを動画で公開されていたのを見たことがある。

自分自身はその時既にオンライン英会話は色々やっていたのだが、レアジョブが更に安い価格帯で進出していた頃で、気になって開いたら堀江氏のレッスン風景と、その後の感想インタビューが出てきたという感じだ。

その印象は、確か受けた講師が可愛いと気に入っていて、フィリピンパブのノリか?というのと

この人、この英会話力ですごい自信だな

という感じだった。

感想インタビューで、「ま、僕の英語力はこんなものですよ」と字面にすると謙遜してるかのようだが、「結構喋れるだろ?」と相手から褒められるのを待っている感じが出ていた。

自分は

あれは差別なのか?トランプに"I really don't understand you"と言われた日本人記者。
今月、中間選挙後の記者会見で質問した日本人記者にトランプが "I really don't understand you" と返すシーンがあった。 これは結構な議論になり、面白いことに日本人の方が「あの日本人記者の英語が下手すぎる」と批判している向きが強かった。これは果たして人種差別なのだろうか?と考えてみた。

でも書いたのだが、他人の英語力を笑ったりバカにするということは基本的にしたくない。

というのは自分ももっと上級者から見れば大した英語力を持っていないからである。

そして堀江氏のように臆することなく自信を持つのも非常にいいことであると思う。

ただ、最近のゴーン氏とのインタビューを見ると、あの時と同じ程度に思えるのだが、

「日常会話レベル」ってどのレベル?具体的に「どのくらい」英語を話したいのか、何をすべきか。
「英語話せますか」ーこれほど漠然とした質問はない。英語や外国語について、ある程度のレベルに達した人間なら、「このレベルなら話せると言える」という答え方をしたくなるかもしれない。実際、あなたはどれくらい英語を話せるようになりたいのか。目的別に具体的な学習法も提案する。

これでいうと、レベル3〜4程度かなと思う。彼がゴーン氏とのインタビューに備えて、ある程度言いたいことを準備してきて、それは言えているのだが、予想していない展開の会話には無理で、子供のようになってしまう、という感じである。

おそらくそこの実感を得るのも、国内にいては難しいなと感じるところだ。

ちなみに

MBAホルダーとして続ける英語学習:上級こそ杉田敏先生のビジネス英語は最強
荷物を整理していたら「NHKラジオ やさしいビジネス英語」の97年12月号〜98年3月号テキストが出てきた。当時は「こんな表現までキリがない」と感じていたが、一応上級者と名乗れるようになった今、ネイティブと本当に対等に話せるようになるためには必要だと思えるものばかり。今やっている勉強法を紹介したい。

で書いたが、Your English is perfectとか褒められているうちは全くダメである。

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